緑茶は日本の歴史と文化の中で大きな位置を占めています。茶道から抹茶味のアイスクリーム、そして冬には自動販売機のホットティーまで、日本はまさに「お茶の国」なのです。そんな貴重な飲み物であるお茶の特徴について、この記事ではご紹介していきます。
茶の歴史

8世紀、中国を訪れた僧や使節が茶の種を持ち帰り、日本で茶の文化が始まりました。中国からの種子の輸入は、聖武天皇によって奨励され、こうしてお茶の歴史が作られたのです。
しかし、お茶が万人に飲まれるようになったのは、12世紀に栄西が『喫茶養生記』を発表して広まったことがきっかけです。13世紀から14世紀にかけて、日本の茶道が茶の世界の要となり、茶文化はようやく確立されたのです。
お茶の季節
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日本の四季はお茶の生産に最適で、それぞれの季節がお茶の風味の特徴に重要な役割を果たします。
春
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最も貴重な最高級茶は、春に生産されます。抹茶、玉露、煎茶は4月上旬から6月上旬にかけて豊富に収穫されます。
夏
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6月から7月にかけては、料理用の抹茶や煎茶などの下級茶が一般的です。晩夏の8月中旬から9月にかけては、猛暑の中で茶樹を休ませる農家もあります。
秋
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大量生産用のお茶は、ティーバッグやペットボトル飲料用のお茶も含めて、9月中旬から10月にかけて収穫されます。それ以降でも、10月から11月、あるいは3月頃には、粗く硬い茶葉が収穫されることもあります。平番茶や京番茶など、平たく炒ったお茶になります。
茶の健康効果
緑茶には多くの健康効果があり、お茶好きはもちろん、健康マニアも毎日飲んでいます。一般的に長寿になると信じられている緑茶は、口臭の改善、消化器系の症状(特に油っこい食べ物の後)の緩和、さらには脳の健康のサポートなど、多くの健康効果を誇っています。
緑茶の種類
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お茶は収穫時期や製造方法によって、味の特徴や性質が異なり、さまざまなフレーバーが生まれます。
抹茶
緑茶と聞いて多くの人が思い浮かべるのは、茶道で出される泡立ちのよい鮮やかな緑色のお茶で、渋みがあってほどよくまろやかな味わいのものです。この茶葉を粉末にしたものは、アイスクリームの香り付けにも使われます。
玄米茶
玄米茶は、数百年前に僧侶が釜の底の黒くなった米を緑茶に混ぜたのが始まりで、米を炒ったようなコクのある味わいが特徴です。深煎り好きには特に人気のあるお茶です。
ほうじ茶
磁器製の釜で炭火で焙煎した緑茶です。淡い黄金色で、ナッツやトーストのような甘い香りで苦味はほとんどありません。
玉露
玉露を作る茶樹を約1ヶ月間覆い、葉緑素などの栄養分の生産を良くすることで、クリーミーな海藻のような、明るく植物的で風味の良いお茶を作ることができます。
煎茶
日本の緑茶生産の約8割を占める緑茶の王様が煎茶です。松や夏の果実を思わせる甘い草のような香りが特徴で、黄色い色合いと大胆で印象的な風味が特徴です。
番茶
夏から秋にかけて収穫される緑茶のセカンドフラッシュ(二番茶)で、緑茶の中でも最も低い等級とされる。スモーキー、ロースト、グリーン、アーシー、そして刺激的な香りなど、さまざまなフレーバーがあります。